続・怠け者の賛歌
2007.2月某日作成。 ネタの投下をメインにヲタクな小話とか雑記とか(本館夢サイトと別館二次創作サイトで共有中)
体ひとつで勝負だぜ
リクエストの内容に思わずぐふりと笑ってしまった河月です(怖いよ)
最初は「お、陛下多い?」と思ってたら、その後緑っ子とアリエッタが来ました。流石だ、ちびっこたち(笑)
こういうリク企画で受付数10本は少ないのか多いのか、よく分かりません……
でも、夢サイトで以前こーゆー企画をやった時、ものすごく苦しんだ覚えがあるんですよね……
まぁ、その辺り臨機応変で☆
とゆーわけで小話。
「プリ・プリ」パロな学園アビス(笑)
女装ネタ嫌いな方はお気をつけ下さい!
「……イヤだ、絶対にイヤだ……ッ」
「いい加減諦めろよシンク……」
「そうですよー、一人だけ逃げるなんて許しません♪」
にこりと笑ってシンクの襟首を力いっぱい引っ掴んだジェイドに、ルークは思わず腰を引く。一方、掴まれた方のシンクは、未だに諦めきれないらしく、ジェイドに引き摺られながらもバタバタともがいていた。
そんな二人の姿を見つめて、ルークは大きな溜息を吐く。
……双子の兄・アッシュと比べられるのが嫌で転校したまでは良かったが、まさかその先がこんな異空間だとは想像もしていなかった分、その疲労度も激しい。
だがしかし、与えられた役目から逃げ出すことも出来ず、ルークは半ば悟りの境地で、二人の後を追ったのだった。
――行き先は、家庭科室。
「ルークゥゥゥゥ! 良いっ、似合うぞ! すごーく綺麗だ!」
「あ、あぁ……ありがと……ガイ」
……転校先の此処、深淵学園で久しぶりに再開した幼馴染のガイは、二年近く会わない内にすっかり変わり果てており、自分を戸惑わせたものだ。
そんなことを思い起こしながら、ルークは、自分の周りではしゃぎ回るガイに頬を引き攣らせる。どうでもいいが、携帯カメラで写真を撮るのだけは止めて欲しい。
「ガーイ? どうでもいいですが、私達のことを忘れていませんか?」
「……あー、旦那……うんうん綺麗綺麗。だから俺の邪魔をしないでくれっ」
「別に僕はどうでも良いって言うか、むしろ早く脱ぎ捨てたいんだけどッ」
ジェイドの絶対零度の微笑みすら、今のガイには効かないらしい。イイ感じに無視されたジェイドが溜息を零し、シンクはその横で本音を漏らしている。
ルークはと云えば、二人がガイの気を逸らしているうちに、ガイから大きく距離を取っていた。
「ガイ、感想はありがたいんだけど、さ。俺達今から仕事行くから……」
「本当に行くの?」
「おや、シンクは姫特典だけを頂いて、仕事はしないおつもりですかー?」
「……別に特典もいらないから今すぐ辞めさせて欲しいぐらいなんだけどね」
「でも、姫の仕事は強制だろ。断ったら単位貰えぬぇーし」
「……それが可笑しいんだよなんで学校ぐるみで馬鹿な真似やってんのさ……!」
ぷるぷると震えるシンクの心情は実に切実だった。
何せ、姫=女装の毎日である。ただでさえ女顔である自分の容姿にある種の劣等感を抱いているというのに、女装までしたら、もう女にしか見えないのだ。
それがシンクには、たまらなく嫌なのである。
「まぁ、それは仕方ありませんよ。あのピオニー会長のご親族が、この学園の理事なわけですから」
「……会長の面白い好きって、血統なんだ……」
呟きながら、ルークはこの学園の生徒会長・ピオニーの顔を思い浮かべる。不敵な笑顔を浮かべるあの会長は、なんとジェイドの幼馴染でもあった。
本来姫仕事をこなさなくても良い二年生であるにも関わらずジェイドが姫をしているのは、他ならぬピオニーの脅しがあったからだというのが、学園内に流れるもっぱらの噂だ。――無論、本人の目の前でそんな話をすれば、問答無用で消されるが。
そんな、面白いこ好きで、パワーゲームが好きで、生徒会長に就任した、元・姫。
彼の血族が理事を勤めているというのなら、この学園の無茶苦茶っぷりにも容易に納得がいくというものだ。
「さ、時間もありません。そろそろ行きましょうか」
「ああ……」
「……本気で死にたい……ッ」
がっつりとシンクの襟首を掴んで離さないジェイドと隙あらば逃走を試みようとしているシンク、そしてそんな二人に挟まれて、ルークは学園のため単位のため、そして懐事情のため、今日も姫仕事に出かけるのだった……。
■ジェイドもシンクも女装するよ!(笑)
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