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続・怠け者の賛歌

2007.2月某日作成。 ネタの投下をメインにヲタクな小話とか雑記とか(本館夢サイトと別館二次創作サイトで共有中)

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一寸先は闇

唐突に思いついた、現代人女性inティアトリップ。夢小説ではなくそのままティア、として話を進行させたい感じ。
こういうのを憑衣話っていうんでしたっけ。よく知りませんが。


取り敢えずお試しで冒頭部分書いてみます。私の話いつも最初だけ書いて放り投げること多いですけどね……(笑えねぇ)





 ――一体何がどうなってるのか。
 問い質したくともまともに答えてくれそうな相手は居らず、気が付いたときから傍で眠っている赤毛の青年は、きっと何も知らないのだと自分は知っている。
 唯一疑問を解いてくれるであろう存在は第七音素集合体であるローレライ様ぐらいだろうが、コンタクトの取り方が分からない。

 ……淡く輝くセレニアの花を見つめながら、彼女は途方に暮れていた。

 まず第一に、此処は、自分の住まうべき世界ではない。そもそも夜になったら発光する花なんて(世界的には如何だか知らないが)自分の周囲には存在しなかった。群生しているというのなら、尚更。
 そしてその次に、自らの髪と身体を見てみる……想像以上の巨にゅ……メロンだ。その豊かな胸へかかるように伸びる髪の色はマロン。如何考えたって純日本人だった自分の、真っ黒な髪と似ても似つかない。胸だって(悲しいことに)此処まで豊満に育ってはいなかった。
 ……鏡は何処だ。
 放心から我に返った直後、思ったのはそれで、しかし周囲にそれらしいものは何も無い。再び途方に暮れかけ――其処ではたと思い出した。自分の想像と云うか予測が当たって欲しくないとは思うが。
 ごそごそと身体中を探ってみて……あった。少し変わった形の……ナイフ。取り出し易いよう加工されたそれを手にして、刃の部分をかざす。

「…………うわぁ」

 平々凡々だった筈の容姿が、誰もが振り向くことはまず間違いないであろう美少女へと変身していた。しかもその顔は、元の自分だった頃、何度も何度もTV画面でお目にかかったものだ。
 そのTVの向こうはゲームの世界。


 ――彼女が何度もクリアし、三週目まで終えたそのゲームの名は、「Tales of THE ABYSS」と云う。



「いや、ホント………どうすんのよこの状況……」

 自分の記憶が確かならば、此処は惑星オールドラント、マルクト帝国領内のタタル渓谷。
 間近にまで迫った月……ルナと、薄暗闇に浮かぶセレニアの花。そして何より、地に伏せて気絶している赤毛の青年が、ゲームの冒頭とソックリ同じ状況で。


 マロン色の髪を風に任せながら、彼女……ティア(仮)は思った。―――仮令ユリア様でも、預言には詠めなかっただろうなこんな事態、と。


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